横暖ルーフってどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを解説!
- サイトトップ
- ≫ 様々な屋根修理の工法をご紹介
- ≫ 横暖ルーフってどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを解説!
このページでは「横暖ルーフってどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを解説!」をご紹介しています。
このページでは昨今非常に人気のある屋根材の1つ「横暖ルーフ」について解説します。
横暖ルーフとは?
横暖ルーフは、ニチハ株式会社が開発した屋根材です。ニチハ株式会社は建築物の外壁や屋根資材を扱うメーカです。
その中で、横暖ルーフは2003年に販売開始された製品であり、現在(2022年)まで製造販売され続けているロングセラーの屋根材です。
横暖ルーフの特徴は?種類は?
では、横暖ルーフについて少し詳しく見ていきます。
一番の特徴は遮熱鋼板と残熱材を組み合わせることによって、高性能なものとなっている点です。表面材には塗装高耐食GLメッキ鋼板が使われ、硬質ウレタンフォームの断熱材とアルミラミネート加工された裏面材から成っています。表面の鋼板は、屋根材として馴染みに深いガルバリウムにマグネシウムを加えることで耐久性を大幅にアップさせた「スーパーガルバリウム鋼板」と呼ばれるものです。そして、通常の屋根の場合、屋根の仕上げ材と断熱材は別に施工されることも多いのですが、この横段ルーフでは一体化された部材を屋根材として施工していくことにより、その品質の確保、パフォーマンスのアップ等を果たしています。
また、横暖ルーフには、その性能によっていくつかの種類が用意されています。
最もスタンダードな横暖ルーフSから、横暖ルーフプレミアムS、横暖ルーフαS、横暖ルーフαプレミアムSといった種類があり、それぞれ性能等に違いがあり、価格等にも幅を持たせています。
横暖ルーフのメリット・デメリットは?
続いて横暖ルーフのメリット・デメリットについて見ていきたいと思います。
メリット
耐久性が高い
横暖ルーフにはスーパーガルバリウム鋼板という材料が使われていると前述させて頂きましたが、このガルバリウム鋼板というのは、亜鉛とアルミニウムを掛け合わせた部材で、そもそも錆びに強いという特徴を持っています。横暖ルーフで使われているスーパーガルバリウム鋼板というのは、更に耐久性をアップさせるための工夫が施されているものなので、長持ちすることは言うまでもありません。
多くの屋根材は、10年や20年周期で防水性能を確保するための葺き替え等が必要となりますが、横暖ルーフの場合は、40年、50年といった長期間に渡って、その性能が維持されることが証明されています。
断熱性能が高い
横暖ルーフのもう1つの特徴として断熱材が一体化されていることを挙げられます。鋼板の屋根材の弱点でもある、断熱性を高めることに成功しています。鋼板の屋根の建物の場合、部材自体が薄く、熱伝導率も高いため、夏は暑くて、冬は寒いといった現象が起きてしまいます。トタン屋根がむき出しの倉庫などを思い浮かべていただければわかりやすいかと思います。そのため住居や店舗、事務所などの建物の場合、別に断熱材を施工することが一般的になりますが、横暖ルーフの場合は屋根材自体の断熱性能を高めることで、室内の温度を過ごしやすいものとしています。
軽量な部材
横暖ルーフに限らず、鋼板等で出来た屋根材を使用する大きなメリットの1つが軽量であることです。屋根を軽量にするメリットは、地震時の揺れを軽減することが出来ることです。簡単にメカニズムを説明しますと、屋根と言うのは当然建物の最も高いところにあります。重い屋根材を使用するということは、ここに多くの重量が集中してしまうことになります。その結果、建物全体の重心が高いところに来てしまいます。一方、屋根が軽量の場合、建物全体の重心が比較的低い位置に来ることになります。建物に限らないですが、重心が低いところにある方が地震が起きた時に揺れが小さくなり、建物に及ぼすダメージが少なくなることになります。建物以外でも重心が低い方が、安定するのと同じ原理です。
維持管理がしやすい
横暖ルーフが耐久性が高く、長期に渡って葺き替えなどが必要ないうことを説明しましたが、普段の維持管理のしやすさも兼ね備えた屋根材でもあります。他の屋根材の中には、最初のコストは安価ですが、その後の清掃や塗装といったメンテナンスの頻度が高くなってくるものもあります。横暖ルーフの場合は、そもそも部材自体の耐久性が高いため、そのようなコストや手間が少なくてすむという実績があります。これは長く安全に住んでいく上では大きなメリットかもしれません。最初の工事代金については、ある程度の目星はつけていても、あとのメンテナンス費用に驚かれるケースが多いのも事実ですから、そのあたりは安心材料と言えるでしょう。
補償が豊富
横暖ルーフは、錆びや破損に対して豊富な補償がついているのですが、それも後々の安心に繋がっています。どれほど耐久性が高くても、台風や大雨その他の予期せぬ理由によって屋根が傷む可能性はあります。屋根の修理は先延ばしにすることが出来ませんから、横暖ルーフのような補償があるのとないのとでは大きな違いが出てきます。
デメリット
大きく分けて2つ挙げることが出来ます。
価格
やはり価格面です。前述した通り、横暖ルーフの高性能さについてはご理解頂けたかと思いますが、性能が高くなれば当然価格は上がってきます。鋼板屋根の中でも比較的高いものとなってきます。建物が大きくなり、屋根の施工面積が広くなればなるほど金額は上がってくることになりますから、全体の予算の中で他の屋根材と比較検討をする必要はあるかもしれませんが、後々の費用も含めて検討することをお勧めします。
屋根の形状
高性能な横段ルーフですが、施工に適さない場合もあります。
横暖ルーフを葺く場合は、一定以上の勾配が必要とされてくるのです。具体的には2.5寸以上の屋根勾配ということになるのですが、一般的な住宅等では、クリアできる場合が多いかと思いますが、フラットな陸屋根に近いもの等の場合は、横段ルーフの防水性能を発揮することが出来ない場合もあります。
まとめ
このページでは、横暖ルーフについて解説させて頂きました。高性能な屋根材であることは間違いないものなので、建物の新築や屋根の葺き替え等の際には、候補の1つとして検討しましょう。