ディプロマット屋根ってどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを解説!
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このページでは「ディプロマット屋根ってどんな屋根材?特徴やメリット・デメリットを解説!」をご紹介しています。
屋根のリフォームに利用される「ディプロマット屋根」という屋根材をご存じでしょうか。ディプロマット屋根はアメリカから輸入している屋根材のため、馴染みのない人も少なくないかもしれません。
そこで今回は、ディプロマット屋根の特徴やメリット・デメリットについて施工事例も交えながら解説していきます。ディプロマット屋根の特徴を理解すれば、屋根リフォームの際に選択肢が一つ増えますよ。
ディプロマット屋根とは?
ディプロマット屋根とは、どのような屋根なのでしょうか。ここでは、ディプロマット屋根の概要と仕様について解説していきます。
ディプロマット屋根の概要
「ディプロマット屋根」とは、アメリカのカリフォルニアにある「株式会社ディートレーディング」が製造している輸入屋根材のことをいいます。また日本では「自然石粒鋼板製屋根材」とも呼ばれています。
ディプロマット屋根は、製造開始からすでに40年以上が経過しており、世界70か国以上で屋根材として幅広く採用されています。このように、世界的には普及が進み40年以上の実績を誇っていますが、日本では現在もなお普及が進んでいるとは言い難い状態が続いています。
ディプロマット屋根の仕様
ディプロマット屋根の仕様は、以下のようになっています。
【ディプロマットスター】本体仕様 | |
材質 | ジンカリウム鋼板0.39mm (自然石粒仕上げ) |
寸法(mm) | 1350 × 405 |
働き寸法(mm) | 1300 × 362 |
1枚あたりの重量 | 2.54kg |
1㎡あたりの枚数 | 2.13枚 |
施工可能な屋根の範囲 | 2.5寸勾配以上 |
カラーバリエーション | 4色
(テラコッタ/カフェ/エバーグリーン/オニキス) |
ディプロマット屋根の特徴と耐用年数
世界的に確かな実績を持つディプロマット屋根には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、ディプロマット屋根の特徴と耐用年数について解説していきます。
ディプロマット屋根の特徴
ディプロマット屋根は、以下3つの特徴を持っています。
- 高耐久のジンカリウム鋼板を採用
- 屋根の表面を自然石粒でコーティング
- 国際品質管理規格「ISO9001」の認証を取得
ディプロマット屋根は、屋根の修理に多用されるガルバリウム鋼板よりもさらに高い耐久性を持つ「ジンガリウム鋼板」を基盤としており、さらにその表面は自然石を砕いた「自然石粒」でコーティングされています。
これにより断熱性や遮音性といった金属屋根の弱点を克服し、その品質性や生産性、安全性が広く認知されています。その裏付けとして、ディプロマット屋根はアメリカの最高機関として知られている「UL(Underwhiters Laboratories Inc)」に登録され、さらには国際品質管理規格「ISO9001」の認証も取得しています。
ディプロマット屋根の耐用年数
ディプロマット屋根の耐用年数は、50年前後が目安とされているため、長期間にわたって高い品質や美観を維持することが可能です。
これは住まいにかかるメンテナンスコストの削減にもつながるため、安価で長寿命の屋根材として選択肢の一つに挙げられるでしょう。
ディプロマット屋根のメリット6つ
では、住まいの屋根にディプロマット屋根を採用した場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、ディプロマット屋根のメリットについて解説していきます。
ディプロマット屋根のメリットは、以下の6つです。
- 多層構造の高い耐久性
- 30年保証
- 軽量で地震に強い
- 風速80m/sの暴風でも安心
- 耐熱性・遮音性が高い
- 多くの屋根リフォームに対応
それでは、ひとつずつくわしく解説していきます。
【メリット1】多層構造の高い耐久性
ディプロマット屋根は、ジンカリウム鋼板を基材としてその表面を自然粒石でコーティングした構造ですが、さらに細かく構造を見た場合には、以下のような多層構造になっています。
- アクリル表面皮膜
- 自然石粒
- アクリル樹脂ベースコート
- 耐蝕化学皮膜
- アルミ亜鉛メッキ層
- ジンカリウム鋼板
- アルミ亜鉛メッキ層
- 耐蝕化学皮膜
- 保護皮膜塗装
このような多層構造によって、ディプロマット屋根は高い耐久性を実現しています。
【メリット2】30年保証
ディプロマット屋根の基材であるジンカリウム鋼板には、30年の保証が付与されています。
ディプロマット屋根の表面にコーティングされている自然石粒の色付けには、陶器瓦と同じ釉薬が採用されているため、30年にわたり耐久性だけでなくその美しさの維持も期待できるでしょう。
【メリット3】軽量で地震に強い
ディプロマット屋根は、屋根材1枚あたりの重量が2.54kgと軽量のため、地震に対して強さを発揮します。
その特徴から、陶器瓦など重量のある屋根材からの葺き替えといった屋根リフォームにも適しています。
【メリット4】風速80m/sの暴風でも安心
ディプロマット屋根は、風速80m/sの暴風にも耐えられる強さを持っています。
その理由は、インターロッキング工法の採用にあります。インターロッキング工法とは、屋根材を重ねて嵌合し、建物本体に強く固定する工法のことをいいます。
このインターロッキング工法を採用したことにより、屋根材が建物と一体化することにより台風など自然災害が発生しても心配する必要はありません。
【メリット5】耐熱性・遮音性が高い
ディプロマット屋根は、耐熱性や遮音性にも優れています。
屋根材表面にコーティングされた自然石粒には、熱や雨音を拡散する作用があるため、屋根材全体の高い耐熱性や遮音性を実現しています。
【メリット6】多くの屋根リフォームに対応
ディプロマット屋根は、屋根の葺き替えやカバー工法(重ね葺き)といった多くの屋根リフォームに対応しています。
日本ではまだそこまで多くの実績はないものの、多くの屋根に採用できる屋根材として今後活躍が期待されています。
ディプロマット屋根のデメリット3つ
一方で、ディプロマット屋根にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは、ディプロマット屋根のデメリットについて解説していきます。
ディプロマット屋根のデメリットは、以下の3つです。
- 日本ではマイナーな屋根材
- カラーバリエーションが少ない
- 設置ができない屋根がある
それでは、ひとつずつくわしく見ていきましょう。
【デメリット1】日本ではマイナーな屋根材
ディプロマット屋根は、残念ながら日本ではまだまだマイナーな屋根材として分類されます。
アメリカからの輸入屋根材は、日本ではまだ歴史が浅く、採用する住宅メーカーも多くないのが現状です。しかし一方で、ディプロマット屋根は高品質で世界的にも高い信頼を得ているため、屋根の葺き替えやカバー工法(重ね葺き)などの屋根リフォームで採用されるケースが増えてきています。
このような背景から、日本の住宅業界におけるディプロマット屋根は、今後ますます多くの住宅メーカーやリフォーム業者などに認知される存在になることが期待されます。
【デメリット2】カラーバリエーションが少ない
ディプロマット屋根は、カラーバリエーションの展開が4色に限定されています。
そのため、外壁や住まい全体の色調に合わせて屋根をリフォームしたい場合などには、カラーバリエーションに物足りなさを感じることがあるかもしれません。
【デメリット3】設置ができない屋根がある
ディプロマット屋根は、設置可能な屋根勾配に制限があるため、屋根によっては施工できないケースがあります。
ディプロマット屋根は、2.5寸以上の勾配がある屋根でないと設置はできません。屋根が比較的大きく、さらに勾配が緩い住宅には、ディプロマット屋根の施工ができない場合もあることを覚えておきましょう。
ディプロマット屋根をおすすめする人の特徴
多くのメリットだけでなくデメリットも持ち合わせているディプロマット屋根ですが、はたしてどのような人におすすめの屋根材なのでしょうか。ここでは、ディプロマット屋根をおすすめする人の特徴について解説します。
ディプロマット屋根をおすすめする人は、以下のような3つの特徴を持つ人になります。
- 自然災害が心配
- 屋根の保証を充実させたい
- 太陽光発電を検討している
それぞれくわしく解説していきます。
【特徴1】自然災害が心配
ディプロマット屋根は、地震や台風といった自然災害が心配な人におすすめの屋根材です。
屋根材が軽量なため地震に強く、さらにはインターロッキング工法を採用し風速80m/sの暴風にも耐えられるため台風などの心配もありません。
【特徴2】屋根の保証を充実させたい
ディプロマット屋根は、屋根の保証を充実させたい人にもおすすめの屋根材です。
ディプロマット屋根は、基材のジンカリウム鋼板に30年保証が付与されています。そのため、長期にわたって屋根材自体はメンテナンスフリーとなるため、屋根にかかるメンテナンスコストを削減できます。
また、ディプロマット屋根は耐久性も高く、その耐用年数は50年前後が目安とされています。
【特徴3】太陽光発電を検討している
屋根に太陽光発電の設置を検討している人にも、ディプロマット屋根はおすすめです。
ディプロマット屋根は、屋根に金具を取り付けるだけで太陽光発電が設置できるため、シンプルかつ短時間での施工が可能です。また、太陽光発電の撤去やパネルの交換も手軽にできるため、将来的にも安心です。
屋根に太陽光発電を設置する際には、屋根材に穴を開けて施工するのが一般的。将来的には、経年劣化で穴を開けた箇所から雨漏りが発生する可能性も考えられますが、ディプロマット屋根の施工による雨漏りの心配はありません。
ディプロマット屋根の施工事例
ここでは「横浜市の屋根修理・雨漏り修理業者徹底比較」でご紹介可能な業者にて施工したディプロマット屋根の施工事例を3つほど紹介します。
【事例1】ディプロマット屋根のカバー工法(重ね葺き)〈神奈川県:横須賀市〉
築年数 | 18年 |
リフォームのきっかけ | 屋根の劣化 |
施工方法 | カバー工法(重ね葺き) |
既存屋根材 | パミール屋根 |
工事場所 | 神奈川県横須賀市 |
6年前に他業者で屋根を塗装しましたが、屋根全体の劣化が原因で屋根材表面に膨れたことをきっかけに屋根リフォームを決意。
前回の塗装が原因となり、屋根の換気状態も良くなかったため、カバー工法(重ね葺き)でディプロマット屋根を施工するとともに棟換気を新設しました。
【事例2】ディプロマット屋根のカバー工法(重ね葺き)〈東京都三鷹市〉
築年数 | 15年 |
リフォームのきっかけ | 屋根の劣化 |
施工方法 | カバー工法(重ね葺き) |
既存屋根材 | パミール屋根 |
工事場所 | 東京都三鷹市 |
既存屋根に著しい劣化が見られ、いつ雨漏りが発生してもおかしくない状況だったため、今後のメンテナンスを視野に入れて屋根塗装ではなく屋根の葺き替えかカバー工法(重ね葺き)を検討。
築15年ということもあって下地に著しい劣化が見られなかったため、カバー工法(重ね葺き)にてディプロマット屋根を施工しました。ディプロマット屋根の施工と同時に、ルーフィングシート(防水シート)も施工したため、当面雨漏りの心配もなくなりました。
【事例3】ディプロマット屋根のカバー工法(重ね葺き)〈神奈川県:愛甲郡愛川町〉
築年数 | 不明 |
リフォームのきっかけ | 訪問販売による指摘 |
施工方法 | カバー工法(重ね葺き) |
既存屋根材 | パミール屋根 |
工事場所 | 神奈川県愛甲郡愛川町 |
飛び込みの訪問販売業者に屋根の膨らみを指摘されたことをきっかけに、弊社に屋根修理のご相談をいただきました。訪問販売の業者に比べて職人直営店である我々の方が、お客様にとって多くのメリットがあることが決め手となり、カバー工法(重ね葺き)によるディプロマット屋根の施工をご用命いただきました。
施工が難しい屋根の天窓や下屋についても、ディプロマット屋根を加工して丁寧に施工しました。
【まとめ】ディプロマット屋根の施工は知識と経験が豊富な業者で
今回は、ディプロマット屋根の特徴やメリット・デメリットなどを施工事例も交えて解説しました。
ディプロマット屋根とは、アメリカのディートレーディング社が製造し、日本が輸入している屋根材のことをいいます。すでに製造開始から40年を超えており、その品質や耐久性が世界で高く評価されています。
ディプロマット屋根は、軽量で暴風にも強いため地震や台風などの自然災害に強いといった特徴があります。さらに、基材であるジンカリウム鋼板には30年の保証がついているため、屋根材にかかるメンテナンスコストを削減できるほか多くのメリットを持ち合わせています。
このように多くの魅力を持つディプロマット屋根ですが、日本ではまだまだ普及が進んでいないのが現状です。しかし、近年日本でも屋根リフォームを中心にディプロマット屋根の人気が高まってきています。
ディプロマット屋根を用いた屋根リフォームを検討する際には、ディプロマット屋根を熟知し、施工経験のある業者を選ぶことが大切です。横浜市でディプロマット屋根に精通した屋根修理をお探しの方は、評判や口コミを比較できる「横浜市の屋根修理・雨漏り修理業者徹底比較」をせひ参考にしてみましょう。「横浜市の屋根修理・雨漏り修理業者徹底比較」では、口コミや評判から各業者の情報収集ができるので、信頼できる優良業者がきっと見つかります。ぜひ一度ホームページをのぞいてみてくださいね。