雨樋のオーバーフローは雨漏りにつながる？原因と対処法を解説

雨樋から上手く雨水が流れずにオーバーフローが起こってしまった場合、「どのような対処をおこなったら良いのかわからない」と、そのままにしてしまっている方も多いでしょう。しかし雨樋のオーバーフローは、放置しておくと雨漏りにつながることもあるため大変危険です。
そこで今回は、雨樋のオーバーフローが起こる原因と対処法について解説します。
補修費用の相場についても紹介していますので、これから雨樋のオーバーフローの対処を検討される方はぜひ参考にしてください。

雨樋のオーバーフローは雨漏りにつながる？

雨樋のオーバーフローは、雨漏りにつながります。
オーバーフローとは、雨樋に落ち葉などが詰まることで雨水の逃げ道が無くなり、雨水が雨樋から溢れ出てしまう現象のことです。
本来であれば、雨樋は雨水を排水するための通り道として機能しています。しかし、オーバーフローが起こると雨水が雨樋を通れなくなり、予想外の場所へ溢れ出します。そのため窓枠や外壁などへ雨水が逃げてしまい、その隙間から雨水が内部へ浸入してしまうのです。
家の内部へ侵入した雨水は、当然雨漏りを引き起こしてしまいます。

雨漏りにつながる雨樋のオーバーフローが起こる原因3つ

雨漏りにつながる雨樋のオーバーフローが起こる原因は、主に以下の3つです。

• 雨樋が歪んだり、曲がったりしている
• 落ち葉などが詰まっている
• 屋根材を変更した

それでは、詳しく解説します。

雨樋が歪んだり、曲がったりしている

雨樋が、経年劣化や金具の腐食によって歪んだり曲がったりする現象です。
雨樋は本来、雨水が流れやすいように計算して勾配をつけています。しかし、曲がったり歪んだりすることによって正しい位置からずれると、雨水が流れにくくなってしまうのです。
流れにくくなることで雨水が詰まりやすくなってしまい、結果オーバーフローが起こります。

落ち葉などが詰まっている

落ち葉やゴミなど、雨樋で上手く流れないものが詰まっている場合も、当然オーバーフローが起こります。屋根に対して水平に設置されている雨樋だけでなく、縦に設置されている雨樋も詰まる可能性があるので、注意しましょう。
落ち葉やゴミなどが雨樋に入らないよう予防するには、落ち葉避けシートを設置するのも効果的です。

屋根材を変更した

屋根材を変更したり屋根にカバー工法を施したりすると、軒の出幅が変わり、オーバーフローの原因となることがあります。
雨樋の位置は、勾配だけでなく屋根の位置も計算して決められています。そのため、屋根の軒の出幅が変わると雨樋の位置も変わる可能性があるのです。
屋根材を変更したり屋根にカバー工法を施したりした場合は、必ず雨樋の位置も確認し、必要であれば雨樋の付け直しもおこないましょう。

雨樋のオーバーフローによる雨漏りの対処法

雨樋のオーバーフローが起こった場合、対処法は以下の2つです。

• 雨樋の掃除をおこなう
• 雨樋の全面交換をおこなう

雨樋の掃除をおこなう

落ち葉などが詰まっている場合は、雨樋を掃除するだけで対処できます。しかし、無理に自分でおこなうことは避けるべきでしょう。
なぜなら、雨樋の掃除は高所での作業が伴うという危険性があるからです。さらに、詰まっている箇所がわかりにくい場合は雨樋を分解しなければいけなくなり、雨樋について知識を持っていないと作業が難しくなります。
雨樋の掃除には、高圧洗浄機のような特殊な機材を使った方が良い場合もあります。雨樋の掃除だけをおこなう際も、専門業者に依頼するのがおすすめです。

雨樋の全面交換をおこなう

雨樋が歪んだり曲がったりしている場合、屋根材の変更などによって雨樋の正しい位置が変わっている場合は、全面交換をおこなって雨樋を付け直す必要があります。
雨樋の耐用年数は、一般的によく使われている塩化ビニール製のものであれば約15～20年程度と言われています。そのため、耐用年数を超えている場合、不具合のある部分が多数ある場合は全面交換をおこなうのがおすすめです。
一方、全面交換をしたばかりや不具合のある部分が1箇所のみである場合は、部分的に交換するだけでも十分です。
いずれの場合も、専門業者に見てもらってアドバイスをもらうのが良いでしょう。

雨漏りにつながる雨樋のオーバーフローの補修費用は？

雨樋のオーバーフローを掃除のみで対処する場合の費用の相場は、1回あたり5,000～3万円です。屋根の傾斜がきついなど足場が必要になる場合は、さらに10～30万円の追加費用が発生します。
雨樋を交換する場合の費用の相場は、1m程度であれば3,000～5,000円前後です。全面交換をおこなう場合は、15～60万円程度かかります。

まとめ

雨樋のオーバーフローは、雨水が予想外の場所へと流れ出す原因となり、雨漏りを引き起こすこともあります。雨樋のオーバーフローが起こる原因は、主に以下の3つです。

• 雨樋が歪んだり、曲がったりしている
• 落ち葉などが詰まっている
• 屋根材を変更した

雨樋のオーバーフローが起こった場合は、以下のいずれかの方法ですぐに対処しましょう。

• 雨樋の掃除をおこなう
• 雨樋の全面交換をおこなう

雨樋の劣化状況などによっても、適切な対処法は変わります。雨樋のオーバーフローが起こった場合は、雨漏りにつながる前にすぐ業者に見てもらうのが安心です。